一進一退のわたしの育児 [4歳児の戦い]
『お母さんは、いっつもダメダメ。ダメダメ。ってばっかり』
『お母さんは、買って欲しいものがあっても誕生日とかクリスマスとか頑張ったらとか欲しいのに』
『お母さんはすぐに怒るから、僕はトイレにおしっこをこぼしても自分で何とかするしかないんだから』
だんだん最後の方は、支離滅裂になってきたのでこのくらいにしよう…
今日、長男の友人N君と一緒にスーパーに行った。
そこで果物の試食を発見
マネキンさんがいるわけではなく勝手に食べていいように透明ケースの中に色んな果物が剥かれて入っている。
今日の果物はスイカとグレープフルーツ白とピンク。
長男は最初、残りふた切れしかないスイカに手を出したのだが、どうも色も悪くて汚い感じがしたので、思わず止めた…
そのうち、友人N君がグレープフルーツを食べ始めたので長男も一緒に食べた。
『一個だけにしなさいよぉ』とわたし。
長男は〔試食とは無料で食べれる事〕と勘違いしているので、この『一個だけ』と言う制御がないと歯止めがきかない…。
(以前、皿の上一杯のウィンナーを全部食べてた…)
なので、試食の時にはくせのように声を掛けていた。
ま、それでも食べたい時には『お母さんもう一個いい?』と聞いてくるのでその時は食べさせたりもしているのだが
今回も、そんないつものノリで声を掛けた。
すると、友人N君が白のグレープフルーツ試食の後でピンクも食べていた。
長男も食べるのかなぁと見ていたら、やはり手を出していたので、ま、仕方ないか』と思ったら友人N君が『一個だけだからもうおしまいだよ』とふたをしてしまった。
長男はあきらめて歩き出した。
わたしは、普段グレープフルーツをあんまり好んで食べない長男だしそんなに食べたくなかったんだと気に止めないで買物をした。
ところが…
家に帰ってから、いつものたわいのない出来事で、冒頭の発言が続き、そのうち…
『果物だってそうだよ僕は、二つピンクも食べたかったのにお母さんが一個だけしかダメって言うからっっ僕は食べたかったのにぃ』(号泣)
と言い出し、今世紀最大級に泣き出した…
しゃくりあげ、嗚咽、呼吸困難一歩手前…
実は、この友人N君と長男は保育園入園当初からのお付き合いで、いわば彼にとっては幼馴染。
親同士もかなり仲良くしているので、しょっちゅう遊ぶ仲
ただ…
長男の性格でもあるのだが、強引なタイプの友達には従ってしまう傾向にあり…。
この友人N君はかなりの強引派
時々、パシリっぽくなっている長男がいたりもする…
多分、この時も
①グレープフルーツが無理強いするほど食べたくなかったこと
②お母さんが一個だけと言ったこと
そして、
③友人N君が『もう終わり』と言ったこと
で、あきらめたのだと思う…
彼は、いつも友人N君と遊ぶと決まってその抑圧されていた気持ちをわたしにぶつけるので、今回もそれもあったのだと思う…
でも、もしかしてわたしが『一個だけ』を言っていなければ、長男は我慢しないでふたを開けて食べていたかもしれない。
また、友人N君もふたをしなかったかもしれない。
そう思うと申し訳なくなってしまった…
そして、最近本当に何でもかんでも口うるさく『ダメダメダメ』と言っているかも知れない…
わたしは長男に、
『そうか、しんは二つ食べたかったんだ…お母さん気づかなかったよ…今度から本当に食べたかったら言ってね』
と言ってみた。
長男は
『言ってもダメダメって言うから、言わないんだよ』
結局、そんなこんなな状況が一時間
『食べたかったぁっぁぁぁぁぁ』
わたしは、次男を夫に託し、片道15分ほどのスーパーへもう一度長男と向かった
もう、夕食時間終わりかけのスーパーの果物コーナーには、グレープフルーツ試食はなかった…。
だが、長男はそこまで行った事で気持ちが済んだのか、
『お母さん、牛乳買うの忘れたってさっき言ってたから買おうよ』と…
その時、長男の顔を見ると涙の後と鼻水のあとで顔が黒くなっていた…。
外に出てからわたしは一度も長男の顔を見てなかったし、涙も拭いてあげてなかったのだ…。
私『そだね、グレープフルーツもうないから一個ピンクの買っていこうか』
長男『お菓子の玩具も買っていい?』
私『…今?』
長男『…見るだけ見てもいい?』
私『うん』
長男『これ、買ってもいい?』
戻ってきた長男の手には10円のチロルチョコ
私『うん、いいよ』
今日の出来事や行動が正しいのか間違っているのかわからない
専門家や育児書にはどう書かれているのかもわからない
でも、
これが私の息子なんだよなぁ
これが私たちの子供なんだよねぇ
時に甘え
時に冷たく
時に優しく
時に幻滅し
常にあるのは、愛する気持ち
忘れないで、お母さんはどうあってもあなたたちを愛する気持ちだけは失わないから